>>2019/09/05(木)  おっさんずラブ劇場版ネタバレ感想その2

2回目見に行ったのでネタバレだお

2回目見てきました。
いや〜もう1回見てるからストーリー全部わかってんのに泣いてしまった〜
あとストーリー追うのに必死にならなくて済むので、笑うべきところで笑えたり泣くべきところで泣けるってやっぱりイイ。2回見るべき。
初回とは別のメンバーと見に行ったんですけど、終わった後感想語り合えることの楽しさよ。映画一人で行くのは慣れてるんですけど、やっぱり興奮のまま萌え語りできるって凄い。

さて、前回の感想で書き漏らしたことが色々あるんですけども。
特に「何であのシーンの感想書かなかった?」って思ったことがね、あって。
サウナとホテルでの一幕なんですけどね。

まずサウナシーン、これホントめっちゃ面白い。
何だろう、このわちゃわちゃ感、すごいおっさんずラブだな〜!っていう気がします。
元々おっさんずラブって、コメディだと思うんで、このシーンすっごいOLっぽい。
でもこのシーン見てて、いやこのシーンに限らないんですけど、嫉妬した時の牧とはるたんの反応の違いって凄いなって思って。
このシーン、はるたんは嫉妬したら牧に対して怒る。でも牧ははるたんに対して怒るんじゃなくて、基本部長に対して怒るんですよね。
牧は、こういう時でもはるたんに対して感情をぶつけることができない。
はるたんに対してより、部長に対しての方がよっぽど素直な感情をぶつけることができる。あの牧が感情を露にして怒鳴ったりするのって、部長に対してが多い。
これってやっぱり、牧ははるたんに嫌われたくないとか、みっともないところ見せたくないとか、そういう意識が働いてると思う。
炎の中での部長の「構ってちゃん爆誕〜!」辺りの、全力でぶつかっていくのが自分のやり方だときっぱり言い切れるとことか、牧は結構羨ましいと思ってると思う。
だからこそ、部長には危機感を抱くんじゃないのかな。
ドラマの時にも、結局牧は素直になれなくて、はるたんが部長を選んで。
はるたんは全部素直に言っちゃう人だから、そうなれない牧はどうしても引け目のようなものがあって。
部長が全力でぶつかることに対して、またはるたんを取られるんじゃないかっていう不安があるのかなとか。
牧って、なんだかんだ部長のこと好きだし尊敬してるから、一番のライバルってやっぱり部長なんだろうなと思う。
そういえば、男女の嫉妬感情の違いというか、浮気された時に男性は恋人に対して怒って、女性は浮気相手に対して怒ることが多いらしいんですけど(「この泥棒猫が!」みたいなやつ)、はるたんはその辺凄く男性的ですよね。
別に牧が女性的だという意味ではないんだけど、何というか、たぶん色んな擦れ違いからこれからのことに不安が出てきて、はるたんみたいに「好き」だけで突っ走ることが難しくなった牧がちょっと消極的というか受動的になっていて、そんな時に一番のライバルがまた積極的にはるたんに対してアピールし始めて、たぶんはるたんの気持ちを疑ってるわけではないんだけど、必死に抑えていた不安が爆発した、みたいなことなのかなと。
まあ真面目に考えるとそんな話になっちゃうけど、このサウナシーンは本当に面白い。ジャスとか狸穴さんとかがまた無自覚に引っ掻き回すから、てんやわんやで笑いが止まらん。

あと、ホテルでのはるたん。
狸穴さんの妖しげな雰囲気にこれはヤバイぞ、ってなるくせに、「ここでヤられとけば狸穴さんは牧にいかないかも?」って思った瞬間にダイビングマグロになるとこね。
もう本当に単純で、そんなことしたら牧が怒るに決まってるのに、もう目先の「牧にいかせない」ことしか考えてないじゃないですか。
も〜!お馬鹿〜!って思うし、狸穴さんがマジでその気だったらどうすんだって思うんですけど、この後先考えない感じがはるたんだよなあ、と。
後先考えないけど、牧のことは考えてる。牧のことが大好きで、「牧にいかせない」ためなら自ら進んでマグロになる、そんなお馬鹿なはるたんが可愛いんだよな…
でも落ち着いてはるたん、そんなこと考えてたって知ったら牧がまた悲しむからね…

そういえばはるたん救出に向かう牧と部長の遣り取り、本当に全部最高すぎるんだけど、一番好きな台詞は「構ってちゃん爆誕〜!」と人工呼吸する時の「一度だけ」ですかね…はるたんの命が関わるシリアスなシーンのはずなのに笑ってしまう。

あと前回さらっと流してしまったけど、ラストのキスシーン、本当に好き。
あの、はるたんのキスの仕方が凄くイイ。私が絵の描ける人だったら、あのシーンコマ送りにして全コマスケッチしてると思う。
何だろう、あの慣れてる感がいいのかな。凄く自然っていうか、気負わない感じ?
いつもこうやってキスしてるんだろうな、っていう感じが凄くいい。
だってさ、2時間弱の映画で、キスするのあそこだけじゃん。満を持して、ってこっちは思ってるじゃないですか。
で、最後の最後で、あのキス。離れ離れになる直前、初めて名前呼んで凄く感動的なシーンなのに、いや、だからこそなのか、あのキス見せられたらさ、なんつーか私たちが見たのはこの1回だけなのに、その裏に今まではるたんと牧が重ねてきた何百回ものキスが見えたというか?
今初めて想いが通じ合ったわけではなくて、二人がずっと育んできた、そしてこれからも続いていく愛の象徴があのキスなんだなみたいな…
あのキスシーンで物凄く多幸感を得られるのは、そんな理由かなと思ってみたりしました。

今回、結構重要なシーンぽんぽん飛ばされてるじゃないですか。
例えばはるたんが牧にフォーエバーラブの指輪を渡すシーンだとか、シンガポール行きの話をするシーンだとか、二人がお揃いの指輪を買ってそれをつけるシーンだとか。
そこが見たい!っていう気もするんですけど、そこは重要じゃないんだなと思ったりもします。
シンガポール行きの話が出て、牧が考えて、それをはるたんに話して、っていうシーンは、「もしかしたら二人の障害になるかも知れない、別れてしまうかも知れない」っていう状況なら大事なシーンだと思うんですけど、もう二人で生きていくことを決めた彼らにとっては、迷うこともないし悩むこともないし、二人の未来にとって何ら障害にならないということなのかなと。
見たいけど、二人にとってはただの通過点に過ぎないというか?だからシンガポールに行く、それを見送る、二人はお揃いの指輪をしてる、という点だけが重要なのかなと思います。

そういえばラストの名前呼ぶとこなんですけど、もうお互いにお揃いの指輪してるんだから、それこそ法律的には無理でも概念的には結婚してるみたいなものだと思うんですよね。
それでもお互いに苗字で呼び合ってて、ここで初めて名前で呼ぶっていうのが…もう感想なんて「ンンン!!」しか出てこない。
あとなー。振り返らないのがなー、最高ですよね。
ぎくしゃくしてた時は、お互いに駅の前で振り返ってたじゃないですか。でももうしばらく会えないっていうのに、振り返らない。これなかなか難しいことじゃないです?
たぶん、何の不安もない。お互いに前を向いて、夢に向かって歩いていく、その手には指輪が光っていて、きっとずっと隣にいるってわかってる。これから先、ずっとずっと。
えっ何それ凄い。幸せになってね、なんて言わなくてもなるんだろうな、ずっとずっと幸せなんだろうな。

いやほんと最高です。また観に行く。

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